世界遺産への取組み
錦帯橋の世界遺産登録に向けたこれまでの歩み
年月 | 内容 |
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平成18年11月 | 「世界遺産暫定一覧表」追加記載に向けた提案制度により、提案書「錦帯橋と岩国の町割」を山口県と岩国市が共同作成し、文化庁に提出。 |
平成19年 1月 | 文化庁の審査結果が「継続審査」となる。 |
平成19年 3月 | 「錦帯橋みらい構想 ~錦帯橋の歴史を繋げていくためにすべきこと~」策定。 |
平成19年12月 | 前年度の提案に、課題の克服に向けた方策を盛り込んだ「再提案書」並びに「検討状況報告書」を作成し、文化庁に再提出。 |
平成20年 1月 | 第1回錦帯橋国際シンポジウムを開催。フランスのイコモスアドバイザーであるミシェル・コット氏とアメリカの世界の橋梁研究者であるエリック・デロニー氏を招き、講演、討論を行う。錦帯橋の世界遺産となる可能性を確認。 |
平成20年 9月 | 文化庁の審査結果が発表される。岩国市の提案は「暫定一覧表」掲載には至らなかったものの、「暫定一覧表候補資産」として「カテゴリーⅠa」の評価を得る。 |
平成21年 6月 | 錦帯橋が世界文化遺産登録されるために必要な様々な課題について検討する「錦帯橋世界文化遺産専門委員会」を設置。 |
平成22年11月 | 第2回錦帯橋国際シンポジウムを開催。中国北京大学教授方ヨウ氏を招き、講演、討論を行う。中国に錦帯橋のルーツとなる橋が無いことが確認され、第1回錦帯橋国際シンポジウムの結果と合わせて、世界唯一の価値を有する木橋であるという結論に達する。 |
平成24年 3月 | 「錦帯橋みらい計画-基本方針-」策定。 |
平成24年11月 | 錦帯橋シンポジウムin江戸を開催。早稲田大学大隈記念講堂にて、「錦帯橋の価値」をテーマとして基調講演「錦帯橋からスカイツリーへ」(元東京藝術大学学長 澄川喜一氏)、「アーチがつなぐ錦帯橋」(早稲田大学教授 依田照彦氏)、パネルディスカッション「類いまれなる木造橋」を行い、錦帯橋の比類なき価値を再確認。 |
平成25年 3月 | 「究極の名橋 錦帯橋」(錦帯橋論文集)完成。 |
平成26年 3月 | 「錦帯橋みらい計画(基本計画)―錦帯橋を未来につなげるために―」策定。 |
平成28年11月 | 県・市・関係団体とで錦帯橋世界文化遺産登録推進協議会設立。 |
平成29年11月 | 錦帯橋シンポジウムを開催。「構造と美―世界遺産としての価値―」をテーマとして、基調講演「世界遺産の今と錦帯橋」(国士舘大学教授 岡田保良氏)とパネルディスカッション「錦帯橋のOUV(顕著な普遍的価値)について」を行う。錦帯橋のOUVを共有し、価値や魅力を再確認。 |
平成30年 2月 | 錦帯橋ロゴマークの発表。 |
平成30年12月 | 山口県と岩国市が共同で作成した「世界遺産暫定一覧表記載資産候補提案書 錦帯橋」を文部科学省に提出。村岡知事、福田市長らが文部科学省を訪れ、柴山文部科学大臣に提案書を提出。 |
平成31年 3月 | 錦帯橋世界遺産国際意見交換会を開催。フランスからナント大学名誉教授であり、イコモスパネル委員、世界遺産コンサルタントのミシェル・コット氏を約10年ぶりに岩国市に招き、錦帯橋世界文化遺産専門委員会委員長、熊本大学大学院特任教授の小林一郎氏、(一社)日本イコモス国内委員会委員長、国士舘大学イラク古代文化研究所教授の岡田保良氏で錦帯橋のOUVと世界遺産登録に向けての課題等について意見を交換した。 |
令和元年 8月 | 錦帯橋世界遺産セミナー2019を開催。「錦帯橋の保存管理-岩国の宝を守り継ぐ-」をテーマとして、ミニ講話①「健全度調査(強度試験)について」(早稲田大学名誉教授 依田照彦氏)、ミニ講話②「錦帯橋における架替とオーセンティシティ【真実性】について」(京都工芸繊維大学教授 清水重敦氏)、ミニ講話③「世界文化遺産に必要な保存管理について」(文化庁文化資源活用課文化遺産国際協力室文化財調査官 鈴木地平氏)と全体討論【進行:熊本大学大学院特任教授 小林一郎氏】を行う。世界文化遺産登録求められる錦帯橋の保存管理について確認。 |
令和元年10月 | 錦帯橋世界遺産登録推進PRポスターが完成。デザインコンセプトは「錦帯橋そのものを擬人化」。人気のサブカルチャーを用いて強烈にアピールできるビジュアルにすることで、特に若い世代に錦帯橋の世界遺産推進活動について興味・関心を持ってもらうことを目的に作製。 |
令和2年 3月 | 「錦帯橋調査報告書」刊行。 |
令和3年 1月 | 「錦川下流域における錦帯橋と岩国城下町の文化的景観保存活用計画」策定。 |
令和3年 3月 | 「名勝錦帯橋保存活用計画」策定。 |
令和3年10月 | 「錦川下流域における錦帯橋と岩国城下町の文化的景観」が重要文化的景観に選定される。 |
令和3年12月 | 錦帯橋世界遺産セミナー2021を開催。「錦帯橋におけるオーセンティシティ(真実性)」をテーマとして、講演①「世界における木造建築遺産の保存・継承方法とオーセンティシティ(真実性)」(京都工芸繊維大学助教 マルティネス・アレハンドロ氏)、講演②「錦帯橋におけるオーセンティシティ(真実性)」(京都工芸繊維大学教授 清水重敦氏)を行う。オーセンティシティについて理解を深め、架け替えによって継承してきた錦帯橋における考え方について確認。 |
令和4年12月 | 錦帯橋世界遺産国際オンラインミーティングを開催。海外専門家3名と国内の有識者10名で、錦帯橋の価値やオーセンティシティについて意見交換を行う。 参加者リスト |
令和5年 9月 | オーストラリア・シドニーで開催されたイコモス総会シンポジウム及びイコモス国際木の委員会シンポジウムで、マルティネス・アレハンドロ氏(京都工芸繊維大学助教)が錦帯橋に関する発表を行った。 |
令和5年11月 | 錦帯橋世界遺産国際シンポジウムを開催。チリからイコモス無形文化遺産国際委員会副委員長のアンヘル・カベサ氏、ギリシャからイコモス国際木の委員会エキスパートメンバーのエレフテリア・ツァカニカ氏、スペインからイコモス国際木の委員会エキスパートメンバーのミケル・ランダ氏を招き、「国際的な視点からの錦帯橋のオーセンティシティ」をテーマとして、ランダ氏による特別講演とパネルディスカッションを行った。 パネルディスカッションでは、国士舘大学名誉教授の岡田保良氏と文化庁主任文化財調査官の西和彦氏もパネリストとして参加し、京都工芸繊維大学助教のマルティネス・アレハンドロ氏がコーディネーターを務め、錦帯橋のオーセンティシティや地域コミュニティの参画について、議論を行った。 |